双極性障害 診断基準 症状

双極性障害(躁うつ病)の診断基準・プロセス

双極性障害(躁うつ病)の診断基準・プロセス

初期の症状がうつ病の症状とほとんど変わらないということから、診断が難しいと言われている双極性障害ですが、病院での診断基準はアメリカの精神医学会のDSM−IVが使われています。単極性障害と言われるうつ病の診断もこれが基準に使われていますが、双極性障害は、うつ病の診断基準に加えて、躁の項目の中から3つ以上該当する場合に双極性障害と言われます。

 

診断基準項目の概要

単極性障害の診断基準の項目を一部簡潔に紹介したいと思います。(A)〜(E)の5つの大項目に分けられており、(A)は症状の項目であり、2週間以上続く症状が5つ以上みられる時はうつ病の疑いがあるとされています。不眠若しくは過眠、疲れやすい、気力の減退、過剰な罪責感、興味や喜びの減退等がほとんど毎日続くことや、自死企図がある等の項目があります。この、(A)の症状に加え、本人と家族の主張や医師の見解から残りの(B)〜(E)の4つの大項目を判断します。

 

一方、躁エピソードも同じく(A)〜(E)の5つの大項目から成り立っており、気分の異常な高揚に加えて、躁の症状(自尊心の誇大、多弁、観念奔逸、睡眠欲求の減失等)の項目が3つ以上該当し、医師の判断により診断がなされます。双極性障害は、これらの診断を基に診断されます。

 

過剰な診断が問題に

双極性障害は診断が難しいと言われる病気ですが、診断基準に対し、過剰な診断がされるケースがあることが問題となっています。躁エピソードを過剰に診断された場合、本人の本来持つ明るさや、社交性等を否定しまうことに繋がります。本来のその人らしい性格は守るべきであり、尊重するべきです。精神保健福祉の分野では特に、障害者の権利擁護を守ることが重要視されており、あってはならないことだと指摘されています。

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