双極性障害は先天性なのか
双極性障害になる原因として、遺伝的な要因があると考えられています。つまり、親や兄弟が双極性障害だと、通常の場合よりも双極性障害になりやすいということです。
では、遺伝が関わる双極性障害は、先天性の病気なのでしょうか。
遺伝性と先天性
遺伝性というのは、文字通り遺伝によって発生する疾患のことを言います。遺伝性なら、生まれつきの疾患だということで、先天性と遺伝性というのは同じだと思ってしまうかもしれませんが、この2つは異なる意味のある言葉です。
先天性というのは、単に生まれつきの病気だということです。そこに、遺伝の有無は関係ありません。
双極性障害は先天性の疾患なのか
双極性障害に遺伝が関係しているというのは、前述のとおりです。しかし、これは家族が双極性障害だと、自分も必ず双極性障害になるというわけではありません。遺伝は1つの要因として考えられているだけで、双極性障害には他にもさまざまなことが関わっています。
では、双極性障害が先天性の疾患かどうかというと、発症しない可能性もある先天性の疾患であるというのが、正しいところではないでしょうか。
子供の頃から、双極性障害をずっと患っているというような人は稀でしょう。しかし、双極性障害になるような遺伝子を持っているという人は、子供の頃から遺伝子自体はもっています。
双極性障害は、心の病気というよりは、脳の機能障害です。つまり、生まれつき脳の機能がうまくはたらいておらず、何かをきっかけに双極性障害を発生してしまうというようなことが起こります。
遺伝の影響だけでは、双極性障害を発症するとは考えにくいため、双極性障害は先天性の疾患であるものの、遺伝だけの影響で発症するものではないと理解しておいてください。
スポンサーリンク