双極性障害と暴力

双極性障害の躁状態というものは、症状が軽い人だと、周囲の目から見て病気だとはわからないかもしれません。しかし、躁状態の症状が重い人だと、何か言動が変わったと周囲から見てもわかるでしょう。

例えば、暴力という行為がその1つに挙げられます。双極性障害が原因で暴力を振るってしまうということはよくあることなのでしょうか。

双極性障害では、うつ状態の症状の方が重いという人が多く、またうつ状態はうつ病と同じような症状であるために、その認知度も高いと言えます。

しかし、躁状態のことについては、知っている人はそう多くはありません。

躁状態にあると、暴力を振るってしまうこともあるのですが、この事実を知っている人はどのくらいいるでしょうか。躁状態の症状が重いという人は、感情に任せて人を殴ったり、叩いてしまうということがあるのです。

これは、躁状態だと後先や状況を考えずに、衝動的に行動をしてしまうためです。ちょっとした暴力ではなく、暴力事件にまで発展してしまうようなこともあり、躁状態はただ元気で意欲的というだけではない、とても危険な状態だと言えるでしょう。

もしも双極性障害の人がちょっとした暴力であったとしても、他人に暴力を振るってしまった場合は、すぐに対処が必要です。暴力ではなく、暴言だったり、何か物に八つ当たりをしてしまったりという程度でも、放置しておくと深刻な暴力に発展する恐れもありますから、放置はしないでおきましょう。

もしも、そういった傾向が見られた場合は、すぐに主治医の先生に相談するようにしてください。そのときの治療状況や、症状の程度に合わせた適切な処置を受けることができるでしょう。