双極性障害と過剰診断

双極性障害と過剰診断

双極性障害と過剰診断

双極性障害に限らず、医療の現場では「過剰診断」ということが起こることがあります。

 

この言葉を聞いたことがあるでしょうか。特に「がん」の診断についてよく使われる言葉のようですが、双極性障害にも過剰診断というものがあります。

 

ここでは双極性障害の過剰診断についてご説明していきます。

 

過剰診断とは

過剰診断とは、ひとことでは説明しがたい言葉です。また、その病気によって、過剰診断がどういったことなのかということが、微妙に異なります。

 

たとえば、前述のがんについてですが、がんに関する過剰診断というと「見つける必要のないがんを検診で見つけること」と定義されています。

 

見つける必要のないがんとは、治療の必要がなく、放っておいても体に害のないがんのことです。そのがんが検診で引っかかったために、治療を受けることになったら、長期間苦しい治療に耐えなければなりません。必要がない治療にも関わらず。

 

つまり過剰診断とは、治療の必要のない症状、または症状が軽度でまだその病気だとは言えないようなときに、その病気の診断名がついてしまうようなことを言います。

 

双極性障害における過剰診断

では、双極性障害における過剰診断とはどういうことなのでしょうか。

 

例えば、うつ病の人が抗うつ剤を飲んで、一時的に軽躁状態のような感じになった場合に、双極性障害だと診断してしまうようなことを言います。

 

その軽躁状態は薬の影響によるものであって、双極性障害による軽躁状態ではありませんから、本来なら、本当に軽躁状態に切り替わったのか注意深く観察する必要があります。

 

現在、このパターンの過剰診断が、双極性障害にはよく見られるようです。

 

双極性障害の治療では、躁状態に対しての対策も行われますが、そもそも双極性障害ではない人に、躁状態を抑えるような治療を行うと、元々の病気が悪化してしまうこともあるでしょう。

 

そのため、過剰診断という事態にならないように、注意が必要なのです。

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