双極性障害(躁うつ病)と仕事
双極性障害を抱えている方にとって、「生活のしづらさ」を感じる時ってどういう場面があるのだろうかと考えた時に、日常生活、家庭、仕事、人間関係、社会生活を営む上で支障をきたすことは少なくないと思います。
仕事への影響
双極性障害を抱える人の精神状態は、うつ症状が出ている時、躁の状態にある時、症状が治まっている時にわけられますが、その状態によって「できること」は異なります。例えば、症状のない時や、躁の状態にある時は仕事に行くことはできても、うつ状態にあるときは、業務を遂行する以前に職場に行くことすらできなくなることもあります。また、これまで円満にできていた人間関係を躁の状態によって壊してしまうこともあります。職場の上司、同僚、部下、取引先の方への態度、無遠慮の姿勢や上から目線の言葉づかい等が原因となり人間関係が崩壊し、職場に居られなくなることも少なくありません。病気による症状ですが、周囲の理解がなければ働くことは難しくなるでしょう。
仕事の調整と再発防止を
双極性障害を抱えていても、職場の環境を考慮してもらい、仕事をしている人も少なくありません。一番良いのは、無理なく自分のペースでできる仕事をすることです。会社に病気のことを伝え、周囲に理解を促し、勤務時間の調整や、休暇の調整、業務内容も、他人に支障のない業務への変更等、職場に協力体制を整えてもらうことも1つの手段です。また、自分でも体調管理に努め、再発予防に取り組まなければなりません。
しかし、離職すると再就職先が決まりにくいことや、社内でのトラブル等で退職せざるえない方も少なくないことも事実です。この病気に対する理解や協力を得られ職場もそれほど多くないことも事実であり、このような障害を抱える方が働ける環境を作ることは、今後の障害者福祉や就労支援の課題とも言えるでしょう。
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