双極性障害(躁うつ病)の人との接し方
双極性障害を抱える家族の方も、本人と同様に大変な経験もあると思います。どうして自分の家族がこういう病気になったのかと何度も悔やんだことがあるかもしれません。しかし、本人だってそうです。「どうして自分が双極性障害なのだろうか」と何回も自分を責めた方もおられます。家族にも、負担は大きく、辛さはあるでしょうが、病気になって一番辛いのは、患者さん本人だということを忘れてはなりません。
躁の状態の場合
双極性障害の「躁」の状態での関わり方を見ていきましょう。T型の著しい躁状態の場合には、誇大妄想や多弁に加え、異常なほどの高揚感があり、家族が叱ったり、注意したりすると攻撃的になることも少なくなく、病院への受診のタイミングとも言えます。躁の症状が確認できたら、すぐに受診を促す必要があります。しかし、本人に病識がないこともあるので、家族の同伴にて受診することをお勧めします。また、自分勝手な大きな買い物をしたり、膨大な金額のローンを組んできたりする方も少なくありません。必要のないものであれば、クーリングオフ制度を利用するのも1つの方法です。
うつの状態の場合
うつの病相が出ている時は「自分はダメな人間である」「人に迷惑ばかりかけている」「生きている価値がない」「死にたい」というような思いを抱くことが多くありますが、過度な励ましや責めること等はしてはいけません。本人は、一番つらい時、その辛さを受け入れ、寄り添い、安心させてあげて下さい。病気と闘っているのは、1人ではないことや家族は見方であることを大いに伝えることが必要です。
双極性障害になったら、人格が変わったように見えますが、それは病気の症状です。本来の人格が見えなくて不安になられる家族もおられますが、大切なその方の本来の性格は症状が治まると戻ってきます。それまで、治療し、しっかり休養できるようにサポートしていくことが大切です。
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