双極性障害の前駆症状
前駆症状という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、疾患が起こる前兆として現れる症状のことです。精神疾患でいうと、例えば統合失調症やうつ病では、この前駆症状があり、事前に知っておくと精神的な疾患になりかかっていると判断できるかもしれません。
では、双極性障害では前駆症状というものがあるのでしょうか。
双極性障害の前駆症状
前述のとおり、統合失調症やうつ病では前駆症状があるということで知られています。特に、夜眠れないという症状は、この2つに共通する前駆症状のようです。
また、双極性障害のうつ状態と似たうつ病では、引きこもりがちになり口数が少なくなるというような前駆症状が認められます。また、表情が暗くなることにより、周囲からも何かが変わったと気づかれることもあるでしょう。
では、双極性障害ではどうかというと、上記の2つの疾患に比べるとそれほどよくはわかっていません。前駆症状があるのではないかと言われてはいますが、それがどういうものか、定義づけられてはいないようです。
しかし、双極性障害はうつの症状の方が躁状態よりも強いという人もおり、そういった場合は、うつ病と同じような前駆症状から双極性障害になるということはあるでしょう。
気分循環性障害と双極性障害
前述のとおり、双極性障害では前駆症状というものがはっきりと言えないような状況です。しかし、双極性障害になる前に気分循環性障害という障害であったという人はいます。これは、双極性障害よりもずっと軽い躁状態・うつ状態の入れ替わりのある疾患で、それが2年以上続いているような場合をいいます。
社会生活は送れるものの、周囲から見ると情緒不安定な状態です。この気分循環性障害を放置していると、双極性障害に移行してしまうことも多く、気分循環性障害が、双極性障害の前駆障害だと考えられています。
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