双極性障害と記憶力低下
記憶力が低下する?
双極性障害患者の中には記憶力低下を訴えるひとがいます。
1時間前に観たテレビの内容を思い出せないとか、さっき飲んだばかりの薬をまた飲んでしまったりとか。思考力も低下し、ずっとぼうっと過ごしてしまったりといったものです。悪化すると日常生活にも支障をきたすので問題です。
こういった認知機能の低下は主に2つの理由があります。
双極性障害そのものによる原因
こういった記憶力や思考力の低下は、双極性障害という病気そのものに原因があります。
双極性障害は躁状態とうつ状態をある期間をおいて交互に入れ替わるものですが、そのふたつの状態に問題があります。躁状態である時は、元気に動き回りハイテンションになってしまっているので、注意力が低下したり集中力がなくなってしまいます。
うつ状態の時は、気分が落ち込み思考力が低下します。なにごとにもやる気をなくしているので集中力が落ち、周囲への無関心から記憶力も低下します。つまり精神状態の異常により自ずと認知機能が働かなくなってしまうのです。
薬による場合
双極性障害の薬は主に脳へと働きかけるものなので、副作用として記憶力低下や思考力低下が起きることがあります。
その患者に見られる症状の傾向に合わせて、いろいろな種類の薬を組み合わせて処方されているので、中には症状を悪化させる組み合わせもあり得ます。
医師は薬の血中濃度をチェックするなどして厳密に投薬量を調整していますが、適切な投薬量でもどうしても副作用が出てしまうのです。
このような異常を感じられたら遠慮をせず医師に話しましょう。これは個人の体質などで相性がある場合があるので、記憶力低下などが気になったら主治医と相談して、別の薬と変えてみるのが良いでしょう。
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